炊い処ぽんたんのブログ

大阪・肥後橋にある「酒と料理と土鍋ごはん」炊い処ぽんたんの近況と食にまつわる雑記です

たのしい緊張

【近況】

正月休みがあけて最初の1週間が終わりました。長めの休み明けのランチは、体と頭が追いつくか不安で毎回ヒヤヒヤしながらオープン時間を迎えています。

今年の初ランチタイムは、去年からのリピーターの方に加えてふだんお見かけしないお客さんも多く、よく晴れた日ということもあってかにぎやかでした。良い始まりを迎えられてありがたい限りです。


実はこのランチ営業というのは、オープン当初あまりポジティブに捉えていませんでした。

それは、勤めていたころに何度かランチ営業を経験した中で、「ランチに来るお客さんは怖い」という印象をもってしまっていたからです。


料理が遅いとか、冷めているとかと怒られたり、従業員の態度が悪い、呼んでも来ないとかとクレームが届いたりするのは、夜よりも昼のお客さんのほうが圧倒的に多くありました。

非があるのはこちら側ではあるし、昼は夜と違ってお酒をゆっくり飲む時間ではなく急いでいる人も多いから、仕方ないのかなと納得するようにしてはいましたが、なんにせよ人から怒りをぶつけられるのは何度経験しても受け流せるものではありません。


そんなこともあって、当店でもオープン後にランチを始めるとなった際は、心の奥では少し憂鬱さもあったのでした。


ところが実際にやってみると、そんな心配なことは何一つ起こりませんでした。むしろ今となっては大きなやりがいのある時間になったので、何事も考え過ぎは良くないようです。


心配なことに見舞われるどころか、以前のブログにも書きましたが、この約1年半は優しいお客様にほんとうに恵まれましたし、クレームよりもむしろ励みになるような口コミやブログ記事を残してくれる方もいて、おかげで自分の考える方向性に自信が持てるようになりました。


ランチ営業は、毎日朝から抜けのない段取りを組んで、つねにスピーディに動き回り、それでいてわりと薄利多売のため数をこなさないといけない、それなりに負荷が強いものです。逆にいうと、それだけの負荷を自分の意志だけで自分にかけるというのは難しいもので、ランチ営業が平日毎日あるおかげで頭も体も活性化できている実感があったりもします。


引き続き周辺にお勤めしている方々に、良い昼食の時間を過ごしてもらえるよう続けたいと思います。


【ぽんたんのレシピ紹介 その6】

根強い人気を誇る、当店定番おつまみの一つ「セロリの醤油漬け」です。


分量

・セロリ 1本

・水 150cc

・塩 大さじ1


※以下を同量ずつ(セロリ1本として25ccずつが目安)

濃口醤油

・薄口醤油

・みりん

・酢

・水


・ごま油 大さじ1

一味唐辛子 適量


①セロリは表面の筋をピーラーでむく

※むかなくても口には残りますが食べられるので、気にならないならそのままで


②水に塩をよく溶かす


③セロリを好みの大きさで一口大に切り、②の塩水に20分程度、しんなりするまで浸す。

※ななめに細長くスライスすると、筋が短くなり口当たりが良くなります


濃口醤油以下の調味料を合わせる


⑤③のセロリを手で絞るようにして、水気をしぼる


⑥容器に④を入れて⑥のセロリを漬け込む

※8時間以上漬け込めば味が入ります

※冷蔵庫で5.6日程度は保管可能


ポイントは、しんなりするまで塩水に浸けてからしぼることです。塩分で脱水することが目的です。漬け汁が水っぽくならないので味がぼやけませんし、日持ちします。


このレシピは、きゅうりや大根、人参など歯応えがある野菜に応用できます。数種類漬け込んだり、香り付けにしょうがやにんにくのスライスを漬け込んでもいいと思います。


使いきれずに残った端の部分の野菜をあつめて、小さく切って漬け込めば、傷んでしまう前に無駄なく使い切ることができます。


野菜が傷んだり、風味が悪くなるのは野菜が本来持つ水分が古くなることが原因なので、根茎類なら塩分で脱水する、葉物ならさっとゆがいて水気を絞っておくなどすることで、日持ちを良くすることができます。


※当店に関するあらゆる疑問質問、料理作りのお困り事等、店頭でもウェブからでもお気軽にお問い合わせください!可能な限りお答えいたします。