炊い処ぽんたんのブログ

大阪・肥後橋にある「酒と料理と土鍋ごはん」炊い処ぽんたんの近況と食にまつわる雑記です

季節に押されて頭絞り

【近況】

人の流れが落ち着いていることをいいことに、メニューのリニューアルなど積極的にやっています。この1週間は「おでん」を新しくしました。

去年初めておでんの提供を開始しましたが、11月くらいともなるとほぼ全ての席で注文がはいるほどで、冬におけるおでんの力を身をもって知りました。

とはいえ、いよいよ寒さにも慣れてきた1月ごろ、そして暖かい日もちらほら出てきたこの2週間くらいはおでんの人気も本格的に落ちてきて、いよいよやめ時かなと考えていました。

その頃同時に、今までメニューに入れていた肉料理について、満足度と注文頻度のバランスから見直しを図りたいと考えていました。

 

そんな折にふと、イタリア家庭料理でいろんな種類の肉と野菜を煮込んで食べる物があったことを思い出しました。鶏・豚・牛を一つの鍋に煮込むのはなんとなく邪道な気がしていたのですが、いざ調べてみて作ってみるとこれが実においしい。じゃあおでんに置き換えてみたらいいんじゃないかということで「肉おでん」にリニューアルすることにしました。

 

塊の赤身肉やバラ肉、牛すじ、手羽先などを炊いておでんにしています。ベースはいままでどおり真昆布と削り節の出汁ですが、野菜と肉のコクや旨みが加わって力強い味になっています。その出汁で大根やじゃがいも、玉子や豆腐なども炊いています。季節の野菜なんかもおでん種として入れていくつもりです。

なんとなく、冬が過ぎても食べてもらえそうな、当店のメニューらしい仕上がりにできそうな気がしています。

 

とはいえあと2、3ヶ月もしたら今度は本格的に暑くなってくる季節です。去年も苦戦しましたが、このままではさすがに難しいような気もしています。土鍋ごはんと肉おでんでは、夏に見たら字面だけで汗が吹き出そうです。今年こそ夏でも振り向いてもらえそうなアイデアを今のうちに貯めていこうと思います。

 

【ぽんたんのレシピ紹介 その8】

今回はたぶんご家庭でも簡単にできる、「フルーツシャーベット」です。

かれこれ1年半くらい、いろんな果物で手作りシャーベットを試してきました。その中でも特に「実物よりも本物らしい味」と評判だったのが、「キウイのシャーベット」です。材料はシンプルです。

 

・キウイ 2玉

・水 100CC

・グラニュー糖 70グラム

 

 

①鍋にグラニュー糖と水を入れて火にかける。一煮立ちさせてよくかき混ぜ。グラニュー糖がとけたら冷ます

②キウイは皮をむいてすり下ろす。ジューサーやフードプロセッサーがあれば粉砕してジュース状にしてもよい

③①と②を混ぜてバット等に薄く流し、冷凍庫に入れる

④15分ごとを目安に冷凍庫から取り出してフォーク等で空気を含ませるように全体をかき混ぜる

⑤シャーベット状に固まるまで④を繰り返す

 

グレープフルーツやブンタンなどの柑橘類でもおなじ方法でシャーベットが作れます。その際は、絞り汁に果肉も加え、果皮を少し(白い部分は苦みが強いので避ける)すり下ろして加えるとおいしく仕上がります。

 

市販のシャーベットのような空気を含んだ口溶けというわけにはいきませんが、加熱していない果汁を使っているぶん生き生きとしたフルーツの香りが感じられます。また、ほろ苦さと甘さが引き立て合う味わいは、生の果物ならではのものだと実感できると思います。