炊い処ぽんたんのブログ

大阪・肥後橋にある「酒と料理と土鍋ごはん」炊い処ぽんたんの近況と食にまつわる雑記です

隠しても滲むもの

【近況】

ディナー営業再開に向けて(まだどういう条件で宣言解除となるのか不明ですが)ランチだけ続けながら準備をすすめる日々です。

 

時短+酒類は引き続き規制、となれば、補償は出るでしょうが、補償があるからといって休み続けているのは人工呼吸器で意識なく生かされているようで、不甲斐なさが募る一方でもあります。

 

多人数の宴会、マスクなしでの会食、料理の大皿シェア等々すぐには過去の常識に戻れそうにありません。惰性で以前のとおりの営業を始めても現状維持すらままならないことは明らかです。変えられる点、変えないで続ける点を考え整理してはひっくり返してまた整理しての毎日です。

 

それなりに力を入れて、行動という意味でも思考という意味でも習慣を変える必要がありそうです。

 

【ぽんたんのレシピ紹介】

1年くらい前から、郷土料理をまとめたシリーズの本に目を通しています。

自分は海のない県で育ったこともあり、とくに魚料理には魅力を感じることが多くあります。

 

気になって作ってみたのが、いわしを使った「すのしゅい」という宮崎県の郷土家庭料理です。

いわしを、皮ごとすり下ろした大根おろしと醤油でさっと煮て作るのですが、大根の甘さとほどよく残る辛さのおかげで、癖のあるいわしの旨みだけを品よく味わえるおいしいレシピでした。

 

・いわし 4尾

大根おろし 皮ごと・汁も入れて600g

(中くらいのもので1/2本ほど)

濃口醤油 大さじ4

・酢 大さじ3

・青ねぎ 適宜

 

①いわしは頭を切り落とし、腹を開いて内臓を取り、血を流すように水洗いする

②いわしがちょうど入る大きさの鍋に、すり下ろした大根を入れ火にかける

③沸騰したら醤油を加え、水洗いしたいわしを浸すように並べて5分煮る

④いったんいわしをひっくり返し、合計10分程度火にかける

⑥火を止める直前に酢をかけて全体になじませる

⑦器に盛り付け、刻んだ青ねぎを散らす

 

家庭で魚をまるごと買って内臓を取るというのは慣れていないとなかなか抵抗があるかと思いますが、材料がとにかくシンプルで簡単においしく出来上がるので試してほしい一品です。

 

魚系の生ゴミはにおいが厳しいですから、夏場は特に毎日捨てられるとありがたいのですがそうもいかないのが歯痒いところです。自分は自宅で試作をやっていたときは捨てる日まで冷蔵庫もしくは冷凍庫で保管していた気がします。