6坪に腰をすえて
【近況】
シェアキッチンの店舗を出そうと決めたとき、始めてもたったの一件さえも利用者が来ないかもしれないとか、利用してもらえたとしても数回程度ですぐに辞められてしまうかもしれないと、何度となく頭を巡ったものでした。
これまでシェアキッチンという業態に関わったこともなく、一般の飲食店より実例も少ないうえにその市場についてどう調べていいかもわかりません。ただ感覚的に、物件の近くで時間を過ごしていると利用者のイメージが浮かんではくるのです。
独立を目指す人、主婦業の傍らお店をやってみたい人、フリーランスの人、学生さん、そういう方は必ずこの辺りにはいて、間借りに興味ある人はいるはずだと思いました。しかしそれを裏付けるような客観的な根拠は見つけられません。
ダメだった時はその時で、何か別のことを始めればいいと覚悟が決まったからこの店舗を始めたのですが、幸いなことにこの10ヶ月ほどでたくさんの問い合わせをもらいましたし、縁があって始めてくれたオーナーさんの多くは、今後も続けての出店を考えてくれています。
このところは店を始めるお手伝いに奔走してきましたが、次は店を続けてもらうお手伝いが必要です。続けていくうえでの課題が見え始めるころというのは、オープンしたころ興奮していた自分との温度差にとまどいも生まれがちです。
自分の経験が全てのオーナーさんに通じるとはもちろん限りませんが、できる限りは自分ごとのように考えて相談を受けたいと思いますし、その結果がどうあれオーナー自身が納得のいく判断をとれるようなコミュニケーションを心がけたいと思っています。