もてなしも皮一重
【近況】
飲食店は多くの場合、作りたい店の雰囲気にふさわしい程度のギリギリまで客席を設けます。
テーブルやカウンターの大きさを決めるにしても、器とグラス、お箸やフォークスプーン等が乗るちょうどよいスペースを想定してムダに広くすることはありません。売り上げのためには席数が多いに越したことはないからです。
なので、昨今の飛沫防止用パーテーションが場所を取りすぎて困っている店は多いと思います。
先日、大型商業施設の中の店で食事をしていました。買い物帰りの人は荷物が多いため、テーブルで誰かが座ったり立ったりするたびにあちこちでパーテーションが倒れる音がして、スタッフもなかなか疲れるだろうなと思いました。
外食というのは入ってから食事して店を出るまでの流れがなめらかであればある程、良い印象で帰ってもらえるわけで、せっかくの料理や接客がパーテーションという無粋なものに邪魔されることに引っかかりのある人は少なくないと思います。
行政は感染防止の効果を大きく謳って実質強制的に設置を求めた以上、つねに状況に応じた必要性を検証して設置の取りやめを肯定するアナウンスも行ってほしいと思う次第です。
【レシピ紹介】
これから春に向けて「えんどう豆」いわゆるグリーンピースの季節が続きます。関西では「うすいえんどう」と呼ばれる品種が多く出回ります。
レシピというほどのものではありませんが、苦手な人も多いこのえんどう豆も「薄皮」をむくと味わいが大きく違うということを試してほしいと思います。
①えんどう豆をさやから外し、ボウルに入れる
②全体にまぶす程度の塩を入れて、こすり合わせる
③沸騰したたっぷりの湯に入れ、落とし蓋をして4、5分ほど柔らかくなるまで茹でる
④水にさらして冷ます
↑ここまでの手順でも、さやから外してすぐのえんどう豆は薄皮が柔らかくておいしく食べられます
⑤豆が浸かる量のひたし地を作る。だし10に対し、薄口醤油1、みりん0.5、砂糖0.2を一煮立ちさせ、塩少々で味をととのえてしょうがの搾り汁を加える
⑥冷ました豆の薄皮をむき、ひたし地に浸けておく
旬のえんどう豆は特有の匂いやボソボソした食感はほとんどなく、ただ茹でるだけでも十分おいしいのですが、薄皮をむくとさらに豆特有の香り、食感がストレートに味わえます。
薄皮をむく作業がかなり手間なのですが、豆本来の味はほんとうにおいしいので一回だけでも試してみてほしいと思います。