炊い処ぽんたんのブログ

大阪・肥後橋にある「酒と料理と土鍋ごはん」炊い処ぽんたんの近況と食にまつわる雑記です

相手の目が見れるかい

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【近況】

先月から一皿の量を半分(価格も半分)にしたところお酒の注文が以前より増えるようになりました。この取り組みでは1人当たりの売り上げは下がるものだと思っていたのにそうはならず、想定外ながらありがたいことです。

ずっと店に立っていると、全くと言っていいほど自分の店を客目線で見ることはできないものだといつも痛感します。

 

自分のことはわからなくとも、外へ行くとこの味付けはどうだろうとか、食器や内装の雰囲気がどうだとか、仕事柄いろいろ気になってしまうため、外食時はなるべくジャンルの違う店であればあるほうがリラックスできます。

最近では、西安料理のランチに入ってみたら内装の雰囲気から味付けまで全く自分の知識にはないものばかりだったので、全てを忘れて食べることに集中できたのが印象的でした。

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しかし仕事にせよ趣味にせよ、いくら知識に触れても自分の場合は何だかんだで結局現実的な落とし所を考えてしまうため、ストイックに自分の世界観を追求して実際の店など形にできる人には尊敬しかありません。食事にリラックスを求めているくらいが、自分にはちょうどいいようです。

 

【食のニュースを読んで】

https://news.yahoo.co.jp/byline/toryu/20211123-00269446

 

AIで飲食店へ電話予約ができるサービスがあるのを初めて知りました。

オンライン予約に対応していない店の予約が取りたい時、営業時間内に電話するのが面倒だということで生まれたサービスの紹介のような記事です。

 

ここでも取り上げられていますが、飲食店が絡むサービスで「頼んでもないのに自分の店がそのサービスに勝手に登録されている」というのは「あるある」だと思います。ネット上にある古い情報をそのまま転載してあったり、定休日や営業時間もろもろの基本情報を利用者が更新できるようになっていたりします。

実際困るのですが、そのこと自体には何ら違法性もないし、利用者の利便性ひいては飲食店側のメリットにもいずれつながるし、店側は間違った情報があれば申し立てることもできるから大丈夫ということのようです。

 

食べログあたりから始まったと思われるこの仕組みですが、前々から自分は「実におもしろくない」と感じています。店の前に頼んでもないのに看板を立てられて、しかも何を書き込んでもいいとされている気分です。

さらに修正を頼もうとすると、まず利用者登録をしてくださいと求められますし(後から有料プランの営業をかけられます)、運営会社側は「うちは看板を立てただけです。あとはあなたの店を利用した人が勝手にやることなんでうちは関与しませんよ」という態度なのも、全くもっておもしろくありません。

実際に困っている店があっても、運営する側の人にとっては直に自分が手を下していないことですし、大して責任を感じなくて済むというのがこの仕組みなのでしょう。

 

おもしろくないことにはなるべく触れたくないので、今後もずっとこういったサービスには距離を空けつつ、自分のペースで仕事できるようでありたいと思う毎日です。