興味の答え合わせ
【近況】
八百屋さんいわく「見つけたときに買っとかな食べられへん」という秋の味覚「四方竹」が、近ごろ当店で人気を誇っています。
高知県で育てているたけのこの一種で、春ではなく秋に採れるという変わりものです。鮮度が落ちやすいため、短い年だと1週間しか出回らないときもあるとのことだったので、一度仕入れてみました。
見た目は太いアスパラのような、たけのこにしては細長くやや四角みをおびた形で、サクサクの歯ごたえと清涼感のあるさわやかな風味があります。鶏肉と炊いたり天ぷらにするのがポピュラーな食べ方だといいます。
この時期にたけのこが食べたい人なんているだろうかという不安がありましたが、ためしに日替わりに天ぷらで書いてみたら、8割くらいのテーブルで注文が入ったので驚き、連日のように仕入れては準備しています。
出回る時期が短いだけでそこまで高価なものでもなく、巷の人々が長く食べ続けてきた食材なのに、きちんと知らなかったことを反省しました。当店はグルメがうなる希少食材を使うメニューはありませんが、身近なようで知らなかった食材にはこれからもどんどん挑戦していこうと思います。
【ぽんたんのレシピ紹介】
ランチでも定番メニューに入れているチキンカツのレシピです。まとめて作って冷凍しておくとちょっとしたときに便利かと思います。
衣に牛乳を使うのでしっとり仕上がるのと、粉打ち→溶き卵という工程を省略できるのでキッチンもあまり汚れません。
・鶏むね肉 2、3枚
・パン粉 適宜
・卵 1個
・牛乳 80cc
・薄力粉 50g(0.5カップ)
・塩 適宜
①むね肉は一口サイズにスライスし、塩を振る
※塩の量は肉の重さの0.5%程度をめやすにして、もみ込むとよりまんべんなく味が入る
(肉300グラムなら塩1.5グラム=小さじ半分)
②スライスした肉にフォークで穴を開ける。またはラップをかけてすりこぎや麺棒で2ミリ程度になるようたたいて伸ばす
※なるべく穴を多くあけたり、叩いて伸ばすことで揚げ上がりがふんわりする
③ボウルに卵を溶き、牛乳、薄力粉を加えてよく練っておく(バッター液と呼ばれる)。パン粉はバット等にたっぷり広げておく
④③に肉をくぐらせて、薄めにコーティングして、そのままパン粉をまぶす
※肉を持ち上げるのに、フォークや竹串などを使うと便利。ボウルのふちでこするように余分なバッターを落とすと薄めにコーティングできる
⑤1センチほど油を入れたフライパンで揚げ焼き、もしくは180℃のたっぷりの油で、パン粉が色づく程度に揚げる
おなじバッター粉を使うやり方で、トンカツやエビフライなどにパン粉をつけることもできます。小さめの串カツをいろいろ沢山作る時にも便利です。
厚みのあるチキンカツを作る時も、肉に穴を開けたり叩いて柔らかくする作業をしっかり行うと、卵と牛乳が肉に浸透しやすくなり揚げ上がりのぱさつきを防いでくれます。その場合は揚げ油の温度は160℃〜170℃程度で時間をかけて揚げると柔らかく仕上がります。
冷凍するときはバットにアルミホイルかクッキングシートを敷いて重ならないように並べて冷凍します。薄いので冷凍のまま調理ができます。